白頭山の頂上に登れなかった時代、ここで山神祭を執り行っていたことをご存知ですか
この場所で天に祈った心
済州と言えば、誰もが火山丘や黒豚、エメラルド色の海を思い浮かべますね。でも、その海と火山丘の向こう、白頭山に向かって切実な思いを寄せていた人々の物語まで知って来ている人は、思ったより多くないですね。白頭山の頂上に登ることが今のように容易でなかった朝鮮時代、済州を統治していた牧使が、山の頂上ではなくここで白頭山の神に祭祀を執り行っていたとされる場所があります。それが済州市アラドンに位置する山天壇なのです。派手な観光地のように目立つ場所ではありませんが、数百年昔の木の下に立って、あの時代の人々の心を静かに思い起こすことができる場所なので、今日は是非ともこの物語を一度お伝えしたかったのです。今日は、橘子がこの山天壇の物語、そしてこの場所を守り続けてきたゴムソル松の樹齢についての物語を、じっくりお伝えします。
白頭山の神に祀り申し上げた場所、山天壇
山天壇は済州市アラドン、白頭山の麓の入口に位置しているところとして知られています。朝鮮時代には、白頭山の頂上に登ることは今のように簡単ではなかったとされています。険しい山道を登り降りするのに時間も長くかかり、危険も大きかったでしょう。国の安泰と民の平安を祈る祭祀をそのたびに山の頂上で執り行うのは、現実的には容易ではなかったに違いありません。そこで、済州を統治していた牧使が、白頭山の頂上ではなく、ここ山天壇で白頭山の神に祭祀を執り行っていたという物語が伝わっています。正確にいつからこの場所で祭祀を執り行い始めたか、その開始年についてここで明確に申し上げるのは控えさせていただきます。ただ、朝鮮時代を通じて済州の牧使たちがこの場所を白頭山神祭を執り行う場所としてきたという物語は、長く伝わり続けているという点は明らかなようです。
山の頂上に登り得なかったからといって、山への心まで登り得なかったわけではなかったに違いありません。人々はこの山の麓のこの場所で心を尽くして祈ったとされています。
— 🍊 橘子
なぜ山の麓のこの場所だったのか
山天壇が位置する場所は白頭山の頂上よりはるかに低い地帯で、今の済州市市街地からもそう遠くない位置として知られています。実際に今でも5·16道路に沿って行くと、難なく到達できるところなので、昔でも頂上に登り下りする険しい旅の代わりに、アクセスの良いこの場所が選ばれたのではないかと思われます。白頭山神祭が国全体の安泰を祈る重要な国家祭祀だったということを考えると、毎回危険を冒して頂上に登り降りするのではなく、山の気が届きながらも出入りが容易な場所を選んだというのが、自然な選択だったに違いありません。ただし、これもこの場所が正確にどのような基準で定められたのかが文献に明確に残っているわけではないので、「そのように伝わっている」という程度で慎重に申し上げるのが適切かもしれません。

数百年この場所に立ち続けているゴムソル松
山天壇で最初に目に入ってくるのは、おそらくこの場所を囲む大きなゴムソル、つまり松の樹齢樹だでしょう。ゴムソルは海松とも呼ばれる樹木ですが、山天壇に立っているこの樹たちは、数百年以上この場所を守り続けてきたとして知られています。正確に何年生きてきた樹であるか、その樹齢までここで数字で明確に申し上げるのは控えさせていただきます。ただ、長年この場所で人々が山の神に祈ってきた姿を静かに見守ってきたその樹の下に立つと、時間の重みが体で感じられるという物語を、私はとても好んでいます。太い幹が複数に分かれて、天を覆うほどに茂った枝を形成しているので、真夏でもその木陰は格別に涼しい気が漂っているという物語も伝わっています。このように樹齢の古い樹だからこそ、国家からも特別に保護·管理されているとして知られていますが、その程度に山天壇というこの場所自体が、樹と祭祀、そして人心が一緒に積み重なって造られた空間だという思いがします。
観光客として済州に来れば、派手な火山丘や海の風景に目が行くのは当然です。でもその風景の一角に、頂上に登り得なかった時代、人々が切実な思いを寄せていた場所が静かに残っているということを知ると、白頭山が少し違うように見えるようになるでしょう。大きなゴムソル松の木陰の下に少し立って、あの古い時代にこの場所で空に向かって祈っていた人々の心を一度思い起こしてみるような旅になることを願っています。時間があれば、済州市アラドンの山天壇に立ち寄り、その古い物語をじっくり感じてみることを、橘子がお勧めします。





GYULIのヒント · 山天壇は済州市アラドン、5·16道路の近くに位置しており、公共交通よりは車での移動が便利だとして知られています。白頭山の麓に位置している分だけ、他の地域より気温が低く、木陰が濃いので、季節を問わず上着を一枚用意して行くことをお勧めします。